上の写真画像は古い年代のチベット密教天珠。
下の写真画像は紅玉髄天珠(三鈷彫りと梵字彫り)。
※三鈷とは悪魔を打ち破り、煩悩を砕く象徴として用いる仏教法具。


天珠とはチベット・ネパール・ブータンなどの国々及び近隣の人々が神秘的な模様を瑪瑙に現すことにより守護宝石として信仰してきたものを指します。特に古いものはチベット密教天珠と呼ばれ、貴重な珍品とされ取引されます。これらの地域ではお釈迦様が入滅した後、およそ現在から2,000年程前には特殊な腐食加工を施して染料を浸透させて仏教的紋様を高温で焼き付けて作成する技術が確立していたことが判明しています。現在では、これら天珠は仏の加護を得て運勢を強化したい人々に多く親しまれており、魔除けとしてこれを持つ者は災難を回避できると信じられています。現在のチベットにおいても同じくこの信仰が生きづいています。上記の特殊な腐食加工が近年解明されました。具体的には次の通りです。古代オリエント地方では瑪瑙に木や木の皮の汁を絞り出して枝で様々な模様を書き、釜火の中へ入れて一晩近く細火の薪で焼き上げました。この汁が瑪瑙に焼き付けられて白色の模様が浮き上がり、灰からかき出されて完成したものが後に輸出され、そのものが王族・貴族・豪商へ渡りました。また、近年アメリカ人学者がこの古代の作成方法を実験してその加工方法の科学的な解明と確認をしました。当方ではホームページ上以外の色々な天珠も扱っています。現在ではチベットや東南アジアの僧侶だけではなく、一般の人々もこれらの天珠を身につけるに至っています。なお、1994年4月26日の名古屋空港での航空機事故により271名のうち7名のみ生存者がいましたが、生存者が天珠を身に着けていたことからそのことが話題となり、一般の人々へさらに天珠の認識が広まりました。カーネリアン(carnelian・紅玉髄)のうち、模様があるものを瑪瑙と呼びますので天珠とは瑪瑙(アゲート)でもあり、紅玉髄(カーネリアン)でもあることになります。日本国内では紅玉髄(carnelian/カーネリアン)が7月の誕生石として、サードニクス (sardonyx/紅縞瑪瑙)は8月の誕生石として一般に知られています。





天珠(チベット密教天珠)・瑪瑙(アゲート)・紅玉髄等のカタログページへ

トップページへ